川根茶 静岡産 やぶきた種 浅蒸し+深蒸し茶
販売価格: 1,080円(税込)
商品詳細
川根茶、
静岡県中部、大井川の上流域、
日本では数少ないSLが現役で走る
南アルプスの麓にも近い、
山深い場所にある名産地です。
茶所静岡にあっても、
安倍川の上流域に広がる本山と並び
最も古い歴史を持つ産地です。
1200年代には既にお茶の栽培が始まっていたそうです。
現在の静岡茶は「深蒸し」と呼ばれる製法が主流です。
しかし、伝統的な産地の川根や本山では、
今も古くから伝わる「浅蒸し」という製法を行っています。
茶葉を長時間(1分〜3分程度)蒸す深蒸し茶は
茶葉の繊維をもろくさせるため、
粉っぽくなる半面、緑の濃い濃厚なお茶になります。
逆に短時間の蒸し時間(1分以内)の浅蒸し茶では
茶葉の繊維は壊されずに、きれいな針状に仕上がります。
お茶の色合いは山吹色に近く、
茶葉が持つ本来の甘味、香りをそのまま引き出します。
宇治茶など他の古い産地での茶葉も
概ねこのような浅蒸しで仕上げられることが多いのですが、
茶葉の持つ味わいをそのまま出しやすいということは、
もともとの茶葉がよほど上等でなければ、
むしろ渋みなどの雑味の方が勝ってしまうということでもあります。
つまり、浅蒸しで美味しいお茶というのは、
もともとの茶葉の品質が非常に高い、
高級な茶葉でなければなりません。
また、深蒸しにくらべて「差しが効かない」という特徴があり、
(繰り返し淹れることはできずらい)
美味しい浅蒸し茶はどうしても割高となりやすいのです。
この川根茶は川根でも最も上流域で栽培された
柔らかな新芽を極短時間の浅蒸しで仕上げたものと、
下流域の比較的固めの新芽を深蒸しでしあげたもの、
両者をブレンドしてしあげています。
高級な川根茶が持つ茶葉本来の香り、甘味、
それに深蒸しの豊かなコクと深い緑の色合い。
両者のいいとこどりをして仕上げています。
※急峻な大井川上流域は国内でも有数の霧の発生地です。
適度にさえぎられる日照がお茶の新芽を柔らかく仕上げます。
逆に下流域では霧の発生が少なくなり、
必然的に日照時間が長くなります。
茶葉は太く大きく健康的に育ち、深蒸しに向いた
やや固めの茶葉として成長します。
※大半の日本茶は茶葉を摘み取った直後に
蒸すことで茶葉の持つ酵素の働きを止めます。
酸化・発酵作用をさせないことで、緑茶に仕上がります。
ちなみに半発酵させてものがウーロン茶、
全発酵させたものが紅茶になります。
実は中国にも緑茶がありますが、中国緑茶は
煎ることで発酵を止めます。
(ちなみに中国で最も飲まれているお茶は
半発酵のウーロン茶ではなく、緑茶なんですよ)
日本に最初にお茶が入った頃は日本茶も
煎ることで発酵を止めており、蒸すという手法は
江戸時代に開発された製法です。
(今でも佐賀県など古い製法を残す産地では
「釜炒り茶」などの名前で煎って発酵を止めるスタイルの
お茶が僅かですが残っています。)
蒸す時間によって伝統的な浅蒸し(1分以内)と
近代的な手法の深蒸し(1〜3分前後)があります。
※深蒸し製法というものはこの数十年で発達した製法であり、
中級程度の茶葉でもよりおいしく、雑味なく飲めるように
試行錯誤を繰り返す中で開発された手法です。
もちろん、現在の深蒸し煎茶には大変高級なクラスも
ありますので、深蒸しが浅蒸しに劣るというわけではありませんが、
その製法によって、浅蒸しと深蒸しでは味わいの違いがございます。
100g入 1080円
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